九六フィートの高さから

それとなく落下 相対速度は限りなくゼロ

雑記

2020

2020年に好きだったものの記録 音楽 火傷に雨/君島大空 Siva/BBHF Me & You Together Song/The 1975 何なんw/藤井風 The Steps/HAIM Easy Breezy/chelmico アザトカワイイ/日向坂46 The Age (feat. BASI, Dhira Bongs & Keishi Tanaka) /Gotch exile…

夏の濃度

正直、夏は苦手だ。なぜなら、夏は濃すぎるからだ。 生きていくだけで精根を削り取られるような思いにさせる、あの空気。むせ返るほど匂いと気配に満ちた空気。温度の高い空気は密度が小さく軽くなるはずなのに、僕の科学的知識は夏の息の前に倒れ伏すしかな…

郷愁と臆病

もうすぐ21になる。 ハタチになる年にこのブログを書き始めて、ハタチになるときにも記事を書いたりした。 ハタチになるのは人生においても一つの大きな区切りだし、何より「ハタチ」という言葉の持つ響きは幻想的で、幾分ファンタジーの世界に足を踏み入れ…

誰にも会わない日

一人暮らしを始めて一年が経とうとしている。 僕より少し遅れて入居してきた隣の部屋の住民とは、いまだに面識がない。とはいえ、同じ大学の学生で、おそらく同じ学年、なんならあいつかなくらいの見当はついている。なぜそう思っているかは忘れてしまった。…

『大きい犬』と秋の床

秋が来た。突然やって来た。 夜すげー涼しい。昼間も真夏の密度がどこかへ行ってしまった。 僕は夏が苦手なので秋の到来をとても喜んでいるけれども、あまりにも急に夏が去ってしまって、それはなんだか寂しい。あんなにしつこく体にまとわりついてきたじゃ…

マイ・スウィート・乳歯

僕の永久歯は4、5本足りない。抜けたとかではなく、そもそもない。これは完全に遺伝だ。例えば上の前歯のすぐ隣が両側ないから、前歯の隣に犬歯がきている。乳歯が抜けた隙間に寄ってきたのだ。おかげで歯を見せて笑うと吸血鬼のような鋭い印象を与えるこ…

どの椅子に座ろうか

「君は何がしたいの?」 これまでにも何度もなんども問われてきた言葉だ。他人からも、自分からも。そしてずっとうまく答えられずにいる。今も。 6月に京都のカルチャーを発信するウェブメディアであるアンテナのライターになった。文章を書くのが好きだっ…

呪いの看板のおもひで 〔新潟〕

この看板を見て欲しい。 犬や猫とは思えない、全てを悟ったかのような光を宿した目と、なんとも言えない口もと。角度。3色の配色と「ほんとにこのお店いまもやってる?」と思わせる色褪せ方。字体。 母の地元である新潟県のある地域でよく見かける看板なのだ…

夏は夜、ベランダの洗濯機の上

どうやら梅雨が明けたようだ。明けましておめでとう。 家を出て、あれ?これ夏じゃない?と思ったらやっぱりそうで、梅雨明けの日の朝だった。 僕は梅雨が嫌いだから毎年頭を抱えながら早く前線が通り過ぎていくのを待っている。天然パーマの僕にとって、湿…

シンギュラリティのその先は—サマンサとエヴァとポナンザに会って

僕は高校二年生まで、自分が理系であることを疑わずにいた。それは、父親がそうだからだったし、数学はそんなに得意ではないけれど、理科は苦手ではなかったし、少なくとも嫌いではなかったからだった。だから進路を選ぶときも、工学部や理学部なんかを調べ…

すり込みBGM

昔からうちはずっとテレビがついている家だった。 誰が見てるわけでもなく、ただBGMとして、テレビから音と光が垂れ流れていた。 どうでもいいバラエティ番組とか、びっくりするほど長い健康食品の広告だったりもしたけれど、うちには大好きなものを繰り返し…

完ぺきにダメな日

今日は完ぺきなまでにダメな日だった。 11時まで寝て、お風呂入って、朝ごはん食べて、洗濯して、昼ごはん食べて、そのあとは時間を溶かしていた。 学校にも行く気になれず、みんなサボってしまった。別に嫌な授業でもないし、行きたいのは行きたいけど、体…

バースデイ

おとといは誕生日だった。 前回の投稿で書いたように、今年の誕生日は映画館で、『イット・フォローズ』というホラー映画を見ながら迎えた。 『イット・フォローズ』、めちゃくちゃ怖くて、誕生日だというのに寿命が8年縮んだような気持ちになった。もう音と…

10代に振り返って手を振る

日付が変わって本日は5月27日。 もうどうやら2017年らしい。 2016年に比べて2017年って未来感が強い字面をしているな。 17が放つ素数感(実際2017は素数らしい)がファクターなのかしら。 奇数の持つ冷たく金属っぽい匂いかもしれない。私だけでしょうか。 …

小さくて弱い透明な羽虫の夜

最近夜眠れない。そのうえ朝起きるのも苦痛。 どうにかならんもんかと思うけれど、どうにもならないらしい。 電気を消した暗い天井や壁を見たり見なかったりしながら、どうにもならないことをぐるぐる考えたり考えてるふりをしたりする。 暑いのが悪い。足の…

反則と罰則と変速

僕は京都の大学に通っている。 今日は授業と授業との間の空いた時間に、自転車で三条の駅前にあるブックオフに行った。 最近なんだか物語に飢えていた僕は、古本をおもうさま買い漁ってあらゆる膿を蹴散らしてやろうと考えたのだった。 自転車を止めて、半時…

一回性と二回生

新学期が始まった。僕は大学二回生になった。 去年はなんだかなんにもしないまま時間が過ぎていく感覚だけが痛いほど鮮明で、自分はこんなんで大丈夫なのか?と落ち込んでいた時も多かった。 kakkoii-kakko.hatenablog.jp 自分がどんどん時間を無駄にして捨…

淵に立ってる

映画を見た。『淵に立つ』という作品。浅野忠信が主演になるのかな?エンドロールの最初の名前は浅野忠信だった。 ある家族のもとへ1人の男がやってきて、あらゆる物事が歪んで崩れていくお話。 全然ハッピーなお話ではなく、全てがスッキリする展開もない。…

涙袋がほぼないせいで人相が悪い

僕は音楽が好きで、映画も小説も大好き。そして今まで数多くの作品に心を動かされてきた。だけど僕はその感情の高ぶりが、すべて涙という形になって表出しない質というか、心と涙腺の回線の通信速度が遅い仕様になっているみたいで、涙が出るかどうかは作品…

実の距離

二日前、一人暮らしをするアパートに引っ越した。 荷物の運び入れ自体はすぐに終わって、部屋は割と短時間である程度形になった。 でもそこから足りないものを買い出しに行って整理したらもう夜も遅い時間になった。 でも頑張った甲斐あって、いい部屋、とい…

圧力と出力

今年度の大学の授業も終了し、家でのんびりする日々を過ごしている。とは言っても少しずつ来週の引越しに向けて準備もしている。準備というより妄想だけど。妄想しながらゴロゴロしてる。 家にこもってのんびりしてると、こうしてエントリーもサボってしまう…

ラはソの次の音

今日も授業があった。今日の先生はこの一年間フランス語の文法を教えてもらっていた先生だった。専門としてはフランス思想をやっている先生で、フーコーや、ジャン・ウリという精神科医の思想を引用しながら、多様性を阻害するものについて考える授業だった…

鬼と福とのリプレイスパーティ

昨日は友人の家に泊まった。一日遅れの恵方巻きもどきを各々作って食べた。恵方も向かなければ黙りもできずに。A4コピー用紙に印刷した鬼とお多福と鈴木福のお面を各々付けてアー写を撮った。その後眠るも定期的に目が覚めてしまう。隣に眠る友人の不規則な…

バイトと配当

一月が終わってしまう。 その前にバイトのことを書いておかなければ。 大学生になって、10月になって、 やっとバイトをする決心をして、 11月から1月半ばまで、 某大手雑貨屋チェーンの文具売り場で働かせてもらった。 最初はレジ打ちだけ、途中からは…

通学と空白

昨年僕は大学生になった。 ここしかないかな、と思った第一志望の大学に入ることが出来、初めての大学生活というものを送っている。 受験生のときは、楽しかった。 高校は楽しかったけど、高校生としての生活はなんだか窮屈な感じがして、早く自由を手に入れ…